無駄を避けない

昔から「選ぶこと」が苦手だ。「300円以内でお菓子を買ってきてもよい」なんていう課題?は本当に困った。スーパーで1時間ぐらい考えてそれでも決まらず、親を困らせてしまったこともある。

これは今も続いていて、「あれとこれとどっちを先にやる」とか「今度の予算であれを買うか、それとも出張を優先するか」とか、大人になっても決められないことだらけである。

理由には思い当たる節があって、結局のところ「ケチ」だからだ。できるだけ合理的な解があると思ってあれこれ考えている。実は考え過ぎて、膨大な時間と労力を無駄にしている。意味のないケチだ。

最近はほんの少しだが考え方が変わった。時間の有限性に気がついたからだ。だから迷いそうになったら、とりあえずやる。「孤独のグルメ」の主人公ではないが「迷ったら両方」だ。

結果、多分どこかに無駄が出ている。でも無駄を避けていたら、何もできないのかもしれない。


 © 小笠原 拓 2015