指が写り込んだ写真

記事に使う写真はスマートフォンで撮ることが多いので、よく写真に自分の指が写り込んでいる。

気がついたら綺麗に撮り直すこともあるが、むしろ、あえてそちらを採用することが多い。その方が、ネット独特の「リアル」が感じられるからだ。

実際、ネット上には様々な写真が転がっていて、綺麗な写真なら(著作権的なことを無視すれば)いくらでも探すことができる。だから、写真にとって一番大事なのは、「自分が撮った」ということだ。

料理している最中に慌てて撮ったためにタイミングがズレてしまった写真や、自撮りで全員を入れようと無理をしたためにおかしな角度になってしまった写真の方が、「自分が撮った」ことを示してくれる。

どんな写真でも検索で見つかってしまう時代だからこそ、下手な写真でも「その瞬間」を捉えたものの方が、より魅力的に見えるのかもしれない。

 © 小笠原 拓 2015