大学生のリュックサック問題

別に鳥取大だけのことではないのだろうが、大学へ荷物を持ってくるカバンとして「リュックサック」を使用している学生の比率がかなり高いということに最近気がついた。

今年は一年生の担任(40代以上の方々は知らないかもしれませんが、最近は国立大学でも担任がいたりします)を受け持っているのだが、少なくとも半分以上が(もっと多いかもしれない)リュックサックで登校しているようなのだ。

しかも女子のリュックがかなり目立つ。もちろん、昔とは比べ物にならないぐらいリュックサック自体がお洒落になっているという側面はあるかもしれないが、それにしても、個人的には違和感がある。

確かにリュックは両手が使えて「楽」なのだろうが、何となく「幼い」印象になるのではないか(ランドセルの延長線にある)という感覚を拭い去れないのだ。私自身の場合を言えば、あえて片方の肩にかけるようなタイプのカバンを無理して背負っていた記憶がある。

要するに、当時の私はちょっと不便なカバンを片方の肩にかけて、ちょっとカッコつけていたつもりだっだのだ。でも今の学生たちは「楽ですよ〜」とか言いながら、リュックサックに結構な荷物を詰めて颯爽と登校している。ちなみに私の使ってたカバンはあまり荷物が入らないので(入れると重い)持ち物も厳選していたはずだ。

最近の学生は「幼く見えること」よりも「快適さ・便利さ」を優先しているのか、それとも、そもそも「リュックサックが幼く見える」という感覚自体が、若者にはないのか。私の中でまだ結論は出ていないが、確実に言えるのは、ここに明らかなジェネレーションギャップがあるということだ。まあ、年をとったということですな。

 © 小笠原 拓 2015