偏った愛情

別に変な趣味について書こうというのではない。魅力的な記事のアイディアを引き出すにはどうしたらいいかと考えたときに、ふと思い浮かんだのがこのフレーズである。

基本的に、「好きなもの」や「気になるもの」を書くのは楽しいし、書きやすいというのは、誰でも分かると思う。但し、それだけで記事として魅力的になるとは限らない。

「好きなもの」といっても、普通に考えて出てきたものは、だいたい他の人も好きなものであることが多く、「どこかで聞いたような」記事や「だからどうしたの?」的な記事にしかならないことが多い。

むしろ「他の人には分からないかもしれないが、どうもこれが気になって仕方がない」こととか、「何となく思いついてしまったけど、他の人はバカバカしくてやらないだろうな」と感じることの方が、アイディアとしては可能性がある気がする。

このことは、真面目な学術研究においてもほぼ変わらないのではないかと、個人的には思っている。


 © 小笠原 拓 2015