噂の書店に行ってきた(てらがき@ゆき)

鳥取の書店問題

鳥取のような地方都市に住んでいると、書店はちょっとした悩みの種だ。というのも、いわゆる「おしゃれな書店」とか「こだわりの古本屋」とかいったものに巡り合うのは、なかなか難しいからだ。

もちろん大型スーパー内等にはチェーンの書店もあるし、ブ◯○◯フもある。しかし、そういった書店では大抵、作者が50音順に並べられているだけで、(個人的に)イマイチ魅力が感じられないのだ。

豊富な品ぞろえに見えるわりには、自分の探している本や作家が見つからない。店頭に大々的に並ぶ多くの本は、世間で話題になったり、メディア展開された原作本だったり・・・。

などと生意気なことを書いてしまったが、どうも噂によると鳥取には全国の書店員や出版関係者もこぞって注目する、超個性的な書店があるという。実は昔から知っている書店なのだが、それほどまでとは・・・かくして私は噂の書店の秘密を探るべく、車を走らせた―――――


ためらいつつも独特の本の世界へ…

若桜街道沿いにその店はあった。自分の出身校(高校)からは遠くないので、その存在は昔から知っていた。とはいえ入るのは5年ぶりほどになるだろう。ゼミでこの書店(仮にT○堂書店としておこう)の名が出なければ、二度と来なかったかもしれない。

2,3度ためった後、ドアに手をかけ入店する。

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異彩を放つ入口

店内に入ると、客は私一人。う、、足が止まる。。しかしその直後、懐かしさと新鮮さが同時に私を襲う。よく見るとレトロな雰囲気であるが、決して古臭いわけではない。

独特の陳列

ここで、書店の派手に宣伝をうたったポスターやPOPがほとんどないことに気が付く。一冊一冊それぞれの本の魅力を訴えているかのような陳列の仕方なのだ。

本棚に近づかないと見えないくらい小さなPOPはある。。。それに、本の多くを表紙が見えるようにディスプレイしている。これにより、棚ごとにテーマ括りがされていることがよく分かる。

 

テーマ名も独特…

たとえば「精神世界」の棚。私ならば宗教関連の本を置くだろう。しかし、この棚には歴史、古典、天文・・・と分野を選ばず置いてあった。「精神世界」を形成するのは、何も宗教だけではない、と教えられたような気がした。。

 私が常々感じていた書店の不便さが、ここに来ることで分かったような気がする。

通常、書店は文庫、新書、ハードカバー、ムック・・・と、本の形態で置く場所が決まっている。すると、同じ作家の本があちこちに散らばり、特定の作家目当てで本を選びに来た客としてはとてもわかり辛い。同じサイズの本をまとめて置くことで、スペースが効率良く使えるため、致し方ないのだろう。

しかし、ここT○堂は違う。本のサイズ関係なく、テーマや作家で括ってディスプレイされている。だからとても見やすく、興味がどんどんひろがっていくのである。


まとめ

ちょっと大げさだが、本にとって、ここは最高の場所かもしれないと思うくらいに衝撃を受けた。なぜこれまで気がつかなかったんだろう、反省せねば・・・

ほかにも棚の縁に貼ってある格言(?)とか本に関するイベント広告とか、いろいろ気になったものがありすぎて一度にまとめられないのが残念である。また来よう。というより、本が読みたくなったら自然と行きたくなる、と感じる私なのであった。。

諸般の事情により(というか、私がお店の人と話す勇気がなかった…ゴメンナサイ)お店の場所と名前は秘密です。でも、とても有名な店なので、ちょっと調べればわかるかも・・・

 最後に・・・

             

「BRUTUS」めっちゃある(笑) ←どうしてもツッコみたかった。


 © 小笠原 拓 2015