そろそろ青島に行っといた方がいいのでは?(小笠原拓)
公開日:2016年3月15日


たまには、こんなところでゼミをしてみてはどうか?

鳥大生定番の「じゃない方」と言えば…

以前、大阪にある「鳥取」を紹介したことがあったが、最近は、その逆を探すのに凝っている。つまり鳥取県内にある、県外の有名な地名を探している。

この手の地名でいうと、例えば「鳥取にあるハワイ(羽合)」はもはや定番だろう。また最近では、「じゃない方の浦安」で鳥取県東伯郡にある「浦安駅」もちょっとした話題になっているらしい。

しかし、鳥大生にとって定番の「じゃない方」と言えば、やっぱり「青島」ではないだろうか?


ビールは作らない「青島」

もちろん、「青島」といってもビールで有名な中国の「チンタオ」ではない。鳥取大学のすぐそばにある「日本一大きな池」湖山池に浮かぶ島「青島(あおしま)」である。ただ、なぜか学生たちは「チンタオ」と呼ぶことが多い。


向こうに見えるのが「青島」

ところで、この「青島」がある湖山池についてだが、よく考えてみると名前が「湖」と「山」と「池」全て自然の景物で構成されている。あとここに加えるとすれば、「海」と「空」ぐらいだろうか?(←そんなことはない!)いずれにせよ、自然豊かな感じが溢れ過ぎた名前である。(ほとんど意味のない情報で申し訳ない。)


「ひょうたん」のような形が特徴の島

案内図の近くにある標識によれば、一周は約1.6km。ちょっとした散歩には丁度いい距離かもしれない。実際、この日も犬を連れて訪れている人を何人か見かけた。


この歳になると、「冒険」という言葉に意味もなく血が騒ぐ

島は中央が小山のようになっており、周囲だけでなく山の頂上に向かう道もきちんと整備されている。展望台もあるということなのでちょっと登ってみる。


どうもこれが展望台らしいが、あまり見晴らしは良くない…

残念ながら展望台の見晴らしはイマイチだったが、こういう一人で静かに本が読めそうな東屋は個人的には大好きだ。鳥取には、この手の東屋が色んな場所にあり、見つけるたびに「ここでゼミができないかな〜」と妄想?している。


某コンビニのチーズケーキとコーヒーで優雅な?ティータイム

東屋好きの一つの要因は、神戸に住んでいた学生時代、この手の東屋には、だいたい先客(カップルとか)がいて、入りたくても入れなかったことの反動ではないかと思う。一方、ここ鳥取では、大抵の場合、贅沢な空間を優雅に独り占めすることができる。(「あまりに寂しすぎる」という御意見は、受け付けておりません(笑))


なぜ、そろそろ青島に行かなければならないかというと…

前置きが長くなってしまった(ここまでは実は前置きなのだ!)が、なぜ四十男の寂しいティータイムまで公開してまで青島を紹介しようと思ったかというと、ここが実はちょっと「変わった」桜の名所だからである。


もう既に咲き始めている桜(撮影は今年の3月13日)

所謂、一般的な桜の開花予想日は、まだ数週間先のはずである。しかし既に青島には桜が咲き始めているのだ。しかも驚くのは、それだけではない。


多分、一ヶ月先でもこれぐらいは咲いている!(撮影は去年の4月21日)

そう、青島の桜は、大抵の桜よりもかなり長い期間に渡って見ごろが続くのである。よく知られているように、一般的に「花見の桜」といえば、ソメイヨシノのことを指すことが多いが、実際は桜にも様々な品種がある。

一般的な桜の開花予想は、当然、ソメイヨシノに合わせて出されているが、それ以外の桜は、より早咲きのものもあれば、遅咲きのものもある。そして青島には、いろいろな品種の桜が植えられているため、長い間、花見を楽しむことができるのである。


相当な数の桜の木が連なって咲いている(こちらも撮影は去年の4月21日)

ちなみに、上の2枚の写真を撮影した去年の4月21日は、「用瀬流しびな」を見に行った日である。学生たちを乗せて大学に戻る途中、折角なので少し寄ってみたのだ。

私の場合、個人的な事情なのだが、通常のお花見の時期は鳥取を離れていることが多い。よって定番のお花見スポットで花見をする機会があまりなく、残念に思っていた。しかし、そういう「花見運に恵まれない人?」にとっても、青島はありがたい場所なのである。


島の外から見るとこんな感じ。島中に桜が咲いているのがわかる。(2015年4月21日撮影)

という訳で、鳥取でお花見を長く楽しみたい人や、定番のお花見スポットでの花見のタイミングを逃してしまいそうな人は、ぜひ、青島に来て、お花見を楽しんでほしい。晴れていれば、ゆったり読書ができるベンチもたくさんあるので、屋外での読書好き?にもオススメです(笑)


おわりにー船からのお花見もオススメらしいー

実は、この青島と外の陸地を結ぶ青島大橋のすぐ近くから、湖山池を一周する遊覧船に乗ることができる(有料。詳しくはコチラをご覧ください)。この遊覧船には「語り部」と呼ばれる人が乗っていて、湖山池にまつわる話を色々としてくれる。

この遊覧船には一度乗ったことがあって、その時の語り部さんの話がとても面白かったので、こちらも是非乗ってほしいのであるが、その際、語り部さんは「この船から見る桜が最高だよ!」と力説していた。

さらに続けて、「今日はあんまり人は乗っていないが(確か10名足らずだったと思う)実は中国からの問い合わせが相当あって、花見のシーズンには満員で乗れなくなるかもしれないよ」と自慢?していた。

本当に中国人観光客で一杯になるのかどうかは、ちょっと定かではないが、船から見る桜満開の青島は、ちょっと見てみたい気もする。もし乗るチャンスがあれば、改めて、その様子を報告したいと思う。


遊覧船のりばの看板。ちなみに描かれているキャラクターの名前は「こいけちゃん」です。(撮影は2015年2月)


 © 小笠原 拓 2015