国宝を見に行こうと思ったら超危険だった…(佐治晃一)
投稿日:2015年12月12日


嫌な予感がするぞ… 

事の発端は、今年の5月頃、バイトの人たちとミーティングの後に交わした「みんなでどこか行きたいねー」という何気ない会話からでした。

その流れで、せっかく「鳥取にも国宝あるんだし、投入堂行こうよ!」ということになったのですが、いろいろあって、約半年後の11月3日にようやく実現し、みんなで三徳山へ行くことになりました。

正直、「まぁ、ちょっとしたハイキングみたいなもんだろう。」と気楽に考えていたのですが…


国宝は意外に近くにあるが…

10時に鳥取大学前駅に集合し、スタート!。11時には、三徳山に着きました。約一時間。意外と近い。車を停め、山に入っていきます。


本堂までの受付所 ここで簡単な靴チェックをされ、拝観志納金の400円を払い、さらに上へ。

そして上まで進み、投入堂参拝の受付をします。ここで200円払うのと、靴がダメだと言われた人は、草履(700円)を買って登山道へ入ります。

ちなみに靴は底に凹凸があれば、スニーカーやブーツでも大丈夫です。あと軍手は必須です。(何かこの辺りから、当初のハイキング気分が間違いではなかったかと感じ始めました…)


底がツルツルのスニーカーを履いてきた結果、草履を買う友人の図(写真ややブレ)


投入堂参拝の受付で貸し出される襷(たすき)。安否確認を兼ねているとか…(えっ?)


ハイキング気分は完全に消え…

準備も整ったところで、いよいよ投入堂目指してスタートだ!と思い、入り口を見るとこんな看板が・・・


何かいろいろと物騒な感じが…


極め付けはこれ!(単独行動禁止に、滑落事故多発中…。エーーーッ!!)

この看板で、当初のハイキング気分は完全に吹っ飛び、一気に不安になりました。で、その不安はすぐに的中。スタート直後から頭使いながら登らないとしんどい崖があり、いきなり心が折られそうになりました。

結局、登ることに必死過ぎて、本当に苦しい何箇所かのポイントでは、写真は撮れませんでした。というわけで、写真を撮る余裕があったところだけ紹介していきます!ぜひ現場でしんどさを味わってください(笑)


ハイキングというより、完全に登山!(というかロッククライミング?)

たぶん、中腹ぐらいの写真です(余裕がないのでいつとった写真かをきちんと把握できてません)。普通に崖でした。こういう場所が何か所かあります。

しかし、苦労ばかりではありません。この崖を越えた辺りで、絶景ポイントがありました!


紅葉をし始めつつある山々。苦労して登ったかいがあった…

但し、絶景ポイントでも気が抜けないのが三徳山です。実は…


ここから見ていました。

写真ではわかりませんが、この縁側(?)が外側に傾いていて非常に怖かったです。「足元を見ると吸い込まれそうになって怖いのに、遠くを見ると良い眺めが見える」という複雑な気分を味わいながら景色を見ていました。


最大の難所を越えると…

そんなこんなで登り始めること50分ほどで、最終の難関ポイントを迎えました!その名も・・・


鎖坂!!(いちいち看板が怖いです。)

で、どんな坂かというと・・・


こちら!!!(これはもう、完全に修行レベル。)

この鎖伝いで、上まで登っていきます。ここに来るまでの岩場は、人の足型が残っていたりして、比較的登りやすかったのですが、ここは、足場がほとんどなかったので、大変でした。

この後は、両サイドが崖の岩場は少し怖かったですが、それ以外は、(ここに比べれば)楽勝で登りきることができました(若干、感覚が麻痺している??)

そして、いよいよ・・・国宝の投入堂に到着!!!


鳥取県の皆さんには写真などでお馴染みの風景ですが、実際に見るとやはり感動します。

投入堂には写真の位置までしか近づけませんが、数々の難所を乗り越えた末に見た投入堂は何とも言えないほどよかったです!

投入堂を見て下山している途中でお年寄りのご夫婦に「心は洗われたかい?表情がすっきりしとるよ」と言われ、本当に心が浄化された様な気がしました。

トータル2時間ほどで、往復して、無事全員無傷で帰路に着きました。(転落しないで本当に良かった…)


まとめ

・裏に凹凸のある靴を履いていかないと草履を買わないといけないので、注意してください。
(但し、より三徳山の雰囲気を味わいたい人は草履もありかも?)

・「これぐらい余裕だろ」となめてかかると相当に痛い目を見ます。間違ってもハイキング気分では登れません。

・絶景ポイントで見る景色は最高!紅葉が深まる時期にはさらに美しい景色が見られるはずです。

・登るのが大変な分、登り切って投げ入れ堂を見ると達成感を得られ、忍耐力が付きます。(個人差あり)

・心が浄化されます。(こちらも個人差ありですが、少なくとも僕は表情がスッキリするぐらい心が浄化されました。清々しい気持ちで残りの学生生活を頑張れそうです(笑))



 © 小笠原 拓 2015