鳥大キャンパスにあるものを崇める〜そしてなぜか私たちは踊った〜(松本望佑&中林由芙)
公開日:2025年8月4日

はじめに

鳥取大学のキャンパスには、静かに佇む像やシンボルがいくつか存在する。ふだん通り過ぎてしまいがちなそれらを、私たちはふと思った——「ちゃんと崇めてみたら、どうなるんだろう?」

今回、私たちは大学内の印象的な“物”を勝手に“神格化”し、それぞれの前で 全力で祈りを捧げてみる という活動を決行した。

そしてその場のノリで、なぜか踊り出してしまったりもした。ちなみに踊った曲は、最近音楽の授業で踊った「マイムマイム」である。頭から離れなかったため、踊るしかないという謎の決心をしてしまった。


【その1】啓成の楠 〜静かなる守護〜

農学部横に静かにたたずむこの大木。根を張る姿に、何かしらの神聖さを感じた私たちは、自然と手を合わせていた。そしてなんといってもこの大木の名前、「啓成の楠」。人間形成コースの私たちが拝まないわけにはいかなかった。

なんとなく「拝んだらよさそう」と思わせる存在感が、そこにはあった。


大木に祈りをささげる


ウォーミングアップのマイムマイム、人の目など気にしていられない。


【その2】山田源太郎像 〜重厚なる学問の神〜

農学部の偉人・山田源太郎先生の像は、特に“崇めがい”がある。

お昼時ということもあり、人通りが多かったがそんなことは気にしていられない。近づくほどに漂う「偉人感」に圧倒されながら、私たちは慎ましく手を合わせた。背筋が自然と伸びたのは気のせいではない。


山田先生もこちらを見守ってくれてる、、?


またしてもマイムマイム。さっきよりはスムーズ?


【その3】とりりん像 〜鳥の神、微笑む〜

さて続いての目的地は鳥取大学の看板娘(女の子なの??ー編集部注)、「とりりん」。鳥取大学が誇る公式マスコットは、工学部棟の近くにひっそりと佇んでいた。

公式マスコットとは思えぬ謎の静けさと、かわいらしさに神性を感じ、正面からしっかり崇めてみた。ご利益? 「それは本人(?)のみぞ知る」である


とりりんはご健在です。


マイムマイムにも力が入る


【その4】噴水前の女性像 〜柔らかな導き〜

最後の神聖スポットは、誰もが知る図書館前にある女性の像である。

いくつかの像の中でも特に存在感のある女性像。最近寒かったのか、片足には赤い靴下を履いている。自ら履いたのか、誰かが履かせたのか、どちらにしても謎が深まっている。


柔らかに微笑むその表情と、水辺という神秘的なロケーション。


なぜか人数が増えたマイムマイム。

崇めながら、なぜか無言でマイムマイムが始まった。そして、仲間も増えた。踊ることに意味はない。ただ、雰囲気があった。ただそれだけだった。


やってみた結果、どうだったか

特に変化は起きなかった。

でも、普段は素通りする大学の風景に、ちょっとした“ありがたみ”や“面白さ”を感じたのは確かだった。ふざけながらも、どこか敬意を込めて。

全力で崇めるという行為には、予想外の充実感があった。



最後に

私たちは本気で崇めた。

意味があるとかないとかではなく、なんとなく、ただやってみたかったから。そして気がつけば、マイムマイムまで踊っていた。

みなさんもぜひ、キャンパスのどこかで、意味のない“崇め”をしてみてください。思った以上に……気持ちがいいです。




 © 小笠原 拓 2015