はじめに
お茶を入れた水筒を持って移動しているとき、気付いたらビールのような泡が立っていた経験はあるだろうか。子どもの頃は「ビールだ!」と言って楽しんでいたし、なんなら泡を作るためにわざと振ったこともある。
しかし同時に、泡が立つと不味くなるという噂もあったと思う。正直泡がたったところで私には味の違いは分からないが、なんとなくこの噂を信じている。そこで少しでもおいしいお茶を飲むために、振ったときに泡ができない境界を知りたいと思い、プチ自由研究をしてみることにした。

準備万端!
準備したのは写真の通り。(写真の4つの紙コップに加え、「5分」の紙コップも用意した。)お茶の成分が作用するならお茶が濃くなるほど泡が立つと考え、濃度による泡立ち具合を比較してみる。
麦茶ポットに麦茶パックを入れておき、そこに沸騰したお湯を入れてお茶を作る。注ぎ終えてから30秒、1分、3分、5分、10分ごとに紙コップに茶を注ぎ、冷えてからそれぞれペットボトルに移し替え、振って泡のでき方の差を比べる。
実験開始!

お茶を注ぐ…
早速お茶を作って実験スタート。いくら何でも熱すぎて上手くコントロールする余裕がなかった。若干こぼしてしまったがまあしょうがない。同じ要領で残りのコップにもお茶を注いだ。

様々な色のお茶
注ぎ終え、比較してみるとこんな感じ。時間が経つほどお茶が濃くなっていることが分かる。

お茶をペットボトルに注いで、振る!
十分冷えたらお茶をペットボトルに移し、10秒ほど上下に振る。
結果発表!

泡の出方比較!
振った直後はこんな感じ。少し分かりにくいが、泡はお茶が濃いほどきめが細かく、時間が経っても消えにくかった。逆に「30秒」「1分」のお茶はしっかり振ってもすぐ泡が消えた。

左の二つは泡が消えている
ということで、泡のストレスなくお茶を飲みたいならお湯を入れて1分でお茶パックを引き上げることをお勧めする。ただしとても薄い。ほぼ水。
その後調べたところお茶が泡立つのは、お茶に含まれる「サポニン」という成分が作用することが分かった。サポニンは水に溶けやすい性質と水に溶けにくい性質を併せ持ち、それが空気と触れることで泡が立つとのこと。これは石鹸も同じ仕組みらしい。またお茶を振ると酸化が進み苦味、渋みが増すため噂通り味が落ちるそうだ。
まとめ
泡ができないお茶を作るのに最適な時間が分かった一方で、その場合お茶風味の水ができる新たな課題が見つかった。個人的には泡ができるよりもお茶風味の水を飲む方が嫌なので、これからも表記通りにお茶を作ることにしようと思う。
