勝手にやってほしい

このサイトは、教員である私と学生たちの共同作業で成り立っている。私の主たる仕事は、編集作業と参加者のモチベーションの維持である。特に気を使うのは後者の部分で、如何に学生たちに「勝手にやってもらうか」が大事だ。

ゼミなどを通じて、「こんなことをやってみたら?」という提案はもちろん行っているのだが、慣れてくると、学生たちがこちらの予想を上回る記事を「勝手に」書いてきてくれる。こんな時に、学生たちの成長を強く感じる。

確かにこちらは「教えて」いる部分があるので、こちらの指示をキチンとこなしてくれる様子は好ましく映る。しかし、それだけでは、やはり物足りない。

結局、「教える」側の人間が期待しているのは、自分の意に沿うことではなく、自分を超えていくことである。そのためには、学ぶ側の人間に「勝手にやる」余地をいかに作ってあげるかが重要だと思う。


 © 小笠原 拓 2015