ルーティン

ちょっと前に、「ルーティン」という言葉が流行ったけれど、昔から、「いつも同じように規則正しく生活する人」にひそかな憧れをもっている。

毎朝同じ時間に起きるとか、朝のジョギングを欠かさないとか、出勤時間が同じとか、学会発表や論文作成を同じペースで規則正しくするとか、とにかく、「いつも同じようにやっている人」を見ると、無条件で尊敬してしまう。

有名な話では、カントという哲学者は、毎日同じ時間に散歩をするのが日課になっていて、あまりに規則正しいので、周囲の人が彼の姿を見て時計を合わせたという逸話もある。

要するに、そういう生活がこの歳になってもなかなかできず、いつもその日暮らしのような毎日を送っている自分が、何とも情けないな〜という話である。


 © 小笠原 拓 2015