はじめに
急な話になるが、僕は植物が好きだ。だが好きというのもおこがましいくらい知識らしい知識は持っていない。なので植物のちょっとした知識を学びたいなと思い、今のゼミに来る前は植物系のゼミに一年間だけ所属していたこともある。そういう理由もあってか、名前だけで衝動買いした小説がある。
有川浩さんの作品で『植物図鑑』というもの。
タイトルと表紙絵のギャップよ…
この作品、中身が非常にユニークで、主人公たちが自分で植物を採取してそれを食べるという草食系恋愛小説なのだ。その描写が中々においしそうに描かれていて、食いしん坊の筆者も自分で作ってみたくなってきたので、小説内で食べられている植物を見つけ、自分で料理してみることにした。恋愛要素はないが、ただ単に草食の部分だけ再現しようと思う。そして僕の植物に対する愛をお見せしよう。
まずは食材選びから
この時期(実際に行ったのは去年7月)にある植物で、しかも大学の近くにある植物(植物ゼミで大学付近の植物分布は把握していた)を調べていると、どうやらみなさんご存じタンポポがよいのではないかという結論に至る。
タンポポって食べられるの!?という反応をしている皆さん、タンポポは食べられます。
実はタンポポには二種類(元から日本に生息していたもの、海外から飛んできたものの二つ)あり、海外から来たものならこの時期、ギリギリあるはずだ!と、タンポポが生息していた場所に向かってみると、
一本だけ生えていたセイヨウタンポポ
セイヨウタンポポの特徴である総苞片の反り返りも見られた。
さっそく取って家にお持ち帰りすることに。
ちょっと萎れちゃったかな…。おいしく料理してあげるからね。
本ではてんぷらにしてたけど、そのような設備は我が家にはない。というか単にめんどくさい。しょうがない。困った時のCO○KPAD(伏字になってない…)でタンポポを検索!たくさんあるではないですか、タンポポ料理。めちゃ意外(もしかしてタンポポが食べられるって有名なの!?)。
おひたしと悩みましたが、 最速という言葉に惹かれ(早く食べたい)「最速のタンポポのバター醤油炒め」を作ることに決定!
調理開始!!
用意するもの タンポポ適量 バター適量 醤油適量
すごく適当ですが、料理なんてみんなそんなもんです。まずはタンポポを軽く水洗いしてから細かく刻む。
まな板の上のタンポポ。逃げ場はない。
切ったら今度はフライパンで炒める。軽く炒めたら、バターを投入する。
入れるとすぐに、バターのよ~い香りが…。
仕上げに醤油を入れる。が写真を撮ろうと奮闘していると入れすぎてしまった。
この直後にドバッと入った。
盛り付けて
かんせ~い♪
実食&食レポ
せっかくなので、簡単な食レポをやってみよう。
茎…ほのかに苦味はあるものの、食べられる範囲の苦味。案外すっきりしていてイケる。
葉…とりあえず苦い。食べた瞬間に思わず「苦え」と声が漏れるほど。甘党の筆者にはちょっと苦すぎるかも…。
花…他の二つと比べると何だかマイルドな味がする…気がする。不思議な味。…他に言葉が出てこない。
食べた中で一番違和感なく食べられたのは茎だった。今まで食べてきた野菜の味や食感に一番近い。これならタンポポ初心者(上級者っているのか?)も食べられるかなと思う。
まとめ
全体的に苦かった。食べ終わるとすごく苦い後味が…。苦味を抑える調味料とか入れたらいいのかなあ?とりあえず次に植物を料理するとしたら、つくしに挑戦してみたい。
あと、自分に食レポは向いていないことが分かった(何も考えずにただ食べたい)。
食後に思い付いたのはセイヨウタンポポと日本のタンポポでは味が違うんだろうかということ。飽くなき食への探求心は止まらない。…あれ?
植物への愛を見せるはずがこれではただの食いしん坊ではないか…。